2015年6月12日金曜日

La Ligne Droite

ラシダ・ブラクニ繋がり、第4弾、

La Ligne Droite (『直線』)2011

を見てみました。
この「直線」とは、
陸上の400m走の、最後の直線のこと。
そう、この映画は、いわば「陸上もの」です。

https://www.youtube.com/watch?v=soNY4Yw_NY8

数か月前の事故で視力を失ったヤニックは、
友だちとも恋人とも別れ、
ただ、陸上だけが、生きることそのものになっています。
が、
実はその陸上にも、
本当に本気にはなれず、
コーチから見放される寸前です。
そんなときヤニックは、
練習後のスタジアムで、
レイラと知り合います。
視覚障害者のレースでは、
ガイドと一緒に走るわけですが、
やがてレイラは、
ガイドとして、
彼と練習を開始します。
ヤニックは「生」へと目覚め、
生き生きと走り始めます。が……
実はレイラは、
ある事故――それは「事件」とされてしまいました――のために、
6年間の懲役を終えたばかり。
しかも彼女の中では、
ずっと会っていない幼い息子が気になっています。
この二人の運命は……
といういうお話です。

陸上もの、と書きましたが、
この映画の第一印象は、
二人の走る姿が美しいこと。
実はラシダは、
陸上の元フランス代表だったという書き込みもありました。
(←未確認なので、話半分で。)

そしてヤニックを演じるシリル・デクールは、
『パリ・ジュテーム』の「セーヌ河岸」で、
フランソワを演じた彼です。
(この短編、少なくとも50回は見たと思います。)
彼は、「セーヌ河岸」でも走ってましたが、
まだ本気じゃなかったんですね!
(このLa Ligne Droite のために、
びっちり2か月、
優秀なコーチのもとで陸上の練習をしたそうですが。)

地味だし、
ちょっと予定調和的でもあるけれど、
結末はオープンな感じで、
いい映画だと思いました。
レジス・ヴァルニエ監督と言えば、
『インドシナ』が思い出されますが、
これはずいぶんテイストの違う作品でした。