2020年8月7日金曜日

『猿の惑星』

 昨日の昼食中、なんとなくBSをつけていると、

『猿の惑星』が始まりました。

まあ、ありがちなことですが、結局最後まで見てしまいました。


この映画、もう4,5回は見てますが、

なぜかいつもテレビです。

わたしが小学生時代の1968年の映画ですから、

テレビ放送回数もかなり多いのでしょう。

もちろん、見てしまうというのは、

「おもしろい」ということではあるんですが……


有名な映画だし、これはきっと、

もう言われつくしていると思うんですが、

(「おもしろい」のは十分認めるとして)

いろいろ問題も感じました。

まず、「スチュワート」なる女性、

クルーの中の唯一の女性が、

いきなり骸骨姿で観客にさらされます。

そして上陸後は、

まっさきに黒人クルーが殺され、やがて、

金髪白人ムキムキのテイラーが、単独のヒーローとなります。

そして彼は、美人で、スタイルもよく、

ただし知能は劣っているノヴァをパートナーに選び、

「主人」として、彼女を連れていきます。

彼女はいわば「半裸」で、

観客に対しては、性的視線の対象として供されています。

科学者である人間の女性は骸骨と化し、

知能が足りない美人がトロフィー・ガールとなるのです。

つまり、白人男性中心主義と、マチズモと、ミソジニーとが、

わかりやすく、画面に横溢しているわけです。


映画には、人類への警告があると、言えば言えるのでしょう。

けれども映画のメタ・メッセージは、

そこで想定されている「人類」とは白人男性であることを示しています。


これ、教材としては、反面教師的に使えるかも!?