2024年8月26日月曜日

『座頭市牢破り』

シリーズ第16作目、

『座頭市牢破り』(1967)

です。

監督は山本薩夫。
ただそれよりも注目すべきは、
勝プロダクションの第一回製作作品だったことでしょう。
(大映の倒産は、1971年ですが、
そのだいぶ前から危ない状態でした。)

映画のデキは、
残念ながらイマイチでした。
力が入りすぎたのか、
詰め込みすぎで消化不良、という感じ。
物語が2つに割れていて、
むろんそれは分かってやっているわけでしょうが、
やはりうまく繋げられているとは言い難いと思いました。
脚本(3人で書いています)に無理があるというか。

また、池広一夫的映像が頻発。
手首や首そのものが飛びます。
こういうのは別にいらないです。
また、座頭市のキャラにも変化があって、
やや正義の味方的に、そして好戦的なっています。

おもしろいのは、
村人を教化する浪人の登場です。
説教くさくて、わたしは好きなキャラじゃありませんが、
名前を「水原秋徳」といい、幸徳秋水と3文字もかぶっています。
「尊王」を疑われ投獄された彼を座頭市が助けるのですが、
「剣」を否定する水原は、感謝しないのでしょう。

若き三國連太郎、細川俊之らが出演していました。

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そして第17作は、すでに見た名作『座頭市血煙裏街道』。
これは大映の製作です。