2024年8月12日月曜日

『座頭市 兇状旅』

というわけで、「座頭市」第4作、

『座頭市 兇状旅』(1963)

見てみました。
監督は、『新・座頭市物語』の田中徳三です。

今回の座頭市は、
アクションシーンで、
かなり大勢の敵に囲まれます。
その大群を切り裂くように彼は進み、
目指す浪人の前まで進み出て……と展開します。
なかなかの見せ場です。

そして実は、
シリーズの第1作で登場し、
座頭市に向かって嫁にしてくれと頼んだ女性が、
第2作に続き、3度登場します。
(なのでもしもシリーズを見る場合は、
とりあえず1〜4までは、順番通りに見るといいと思います。)
この「おたね」という女性(万里昌代)は、なかなかいいです。
江戸時代にあって、どうしようもなく状況に振り回されるので、
「いい」というのは語弊があるかもしれませんが、
魅力的な人物です。

で、この映画もおもしろかったんですが、
1つ不満点は、
座頭市と対決することになる浪人のキャラに、
陰影が乏しかったこと。
単純で、可愛げのない悪役です。
彼にもっと屈折があれば、さらに良くなったと思います。