2024年8月13日火曜日

『座頭市千両首』

座頭市シリーズ第6作、

『座頭市千両首』(1964・3月)

を見てみました。
前作の公開からたった3ヶ月半、
東京オリンピックの年の作品です。
監督は、池広一夫です。

全体としては、十分おもしろかったです。
物語も緩みがないし、
見せ場はあるし、
いい感じの映像もそこここにあるし。

ただ、
音楽がややうるさい時があったこと、
前衛舞台風のオープニングがやや場違いなこと、
斬り合いの最中、編集で入れたクロース・アップが安っぽくて、
(テレビ・ドラマ的安っぽさで)
かえって興醒めになること、
などが弱点かと感じました。
まあ、派手にしようとしてるのは分かりますが、
座頭市的静けさを、もっと大事にしていたら、
これはかなりいい作品になっていただろうと思います。
社会主義的とも言えるような価値観もあり、
そこは共感できたところです。