2024年8月25日日曜日

『座頭市鉄火旅』

シリーズ第15作、

『座頭市鉄火旅』(1967)

を見てみました。
監督は、シリーズ3作目の安田公義です。

物語の骨格は、まあいつも通り、なんですが、
ひと味違うのは、
一人の鍛冶屋(東野栄二郎)が登場すること。
彼は、かつて刀鍛冶でしたが、
一流になった途端、
「お定まりの酒と博打」で破門となり、
その後は妻と赤子を連れて放浪。
そしてやっと、今いる土地の庄太郎親分のおかげで、
なんとか生活を持ち直し、
それ以降20年、鋤や鍬を作って生計を立てていました。
が、
心の奥底には、刀鍛治としてのアイデンティティが眠っており、
ある日、座頭市の技を見た時に、
そのアイデンティティがはっきりと目を覚ましたのでした。

この鍛冶屋が、座頭市を仕込み杖を触り、
もう寿命が来ている、と告げることが、
物語の大きな転換点になっています。

というわけで、
わたしは気に入りました。