2008年8月11日月曜日

リアル・タイムで


今朝テレビでバドミントンを見て、おおなんておもしろい! と思ったので、夜のオグシオも楽しみにしていましたが…… でもがんばりました。お疲れ様!

さて、昨日今日で古い本を1冊読みました。『討議近代詩史』という、1976年に出た本です。タイトルからして、ちょっとむずかしそうですね? で、実際簡単じゃありませんでした! 

この本は3人の鼎談形式、つまり「おしゃべり」感があるので、その点はいいんです。じゃあなぜ簡単じゃないかと言うと、本の中で話題なる詩集を読んでないことがままあり、それでイマイチぴんとこないのでした。でもまあ、タマに頭使うのもいいもんです。(タマじゃだめです!)

でもこの本は、わたしも好きな詩人の1人である北村太郎さんが、「勉強になる」と書いていたので、わたしが知らないことが多くても、これは当たり前なのでした。

感心するのは、鼎談の出席者である3人(吉本隆明、鮎川信夫、大岡信)が、とてもよく「過去」を勉強していること。誰にとっても、「明治」は過去なのに、みんなよく読んでます! 

そういえば、ああそうか、と思ったこと。たとえば今萩原朔太郎を読もうとすると、まあ、彼の全集があって、全作品がいわば横1列に並んでいるわけですね。ところが、世代的に少しかぶる鮎川などは、萩原の新刊が出るたびに買って読んだ。友達の評判はこうで、同じ頃出たこんな本にも惹かれた、みたいなことを言っているわけです。

なるほど。当然当時は、『月に吠える』も『氷島』も、「新刊」だったわけですね。なんだか、考えたこともなかったので、フシギな感じがします。

もちろん、何人かのエッセイに萩原は登場していて、エビスでビールを飲んでた、とか、バスに乗って渋谷へ行ったようだ、なんて書いてはあるんですけど、そうした「作品」の中でとは違う、なんともいえない現実感が感じられたのでした。

よく、「六代目円生と同時代でよかった」なんていう言い方をしますが、まあ、そういうことってあるのでしょうね……