2008年8月16日土曜日

シェルブールのクロ猫


わたしとレナさん宛に、月に何通かお便りを頂いています。ありがとうございます。とても励みになります。

中で先日、なんだかフシギな「変奏曲」のような事件を教えてくださったのは、福島のユーコさんです。事後承諾ですみません。ちょっと引用させてくださいね。

魚料理をしていると、匂いをかぎつけて、うちの猫(クロ、1歳)がやってきました。うちには、他に2匹猫がいて、そちらは平然としているのですが、クロは生後6ヶ月のノラだったため、ノラ心と自制心の葛藤でもう大変。

葛藤の果て、「ああん」と鳴いてみたり、遠慮しいしい手を出してみたり、匂いのついていそうなところを舐めてみたり。

その時私は、クロと対面式のキッチンで流しをはさんで向き合い、(……)「シェルブールの雨傘」を歌っていたのですが、まさに、映画の再現シーンが!

Tu sasi bien que ce n'est pas possible.
(これはあなたのお魚じゃないの、わかってるでしょ)
Je ne te quitterai pas.
(でも、離れられないの)


飼い主が言うのはなんですが、クロの声は、カトリーヌ・ドヌーヴ顔負けの細い高音です。
そのあと、ちゃんと我慢できたクロを、

Je te chacherai et je te garderai.
Mon amour, ne me quitte pas.
(いつまでも一緒ね!)

とほめました。

ユーコさん、merci bien ! オチまでちゃんと付いて…… 見習わないと…… クロちゃんにも、よろしくお伝えください!

(そうそう、ただ「シェルブール」のドヌーヴの歌声、実はあれ、最近も話題の「吹き替え」なんです。とはいえ、泣けるものは泣けますけど!)