2008年8月21日木曜日

幾何学


というわけで昨日は、午前中にコローを見て、昼食を挟んであのオランダの画家を見てやろうという魂胆だったのですが……

実は11時過ぎに上野に着いてみると、「フェルメール展・60分待ち」のプラカードを持った係員の女性が! う~ん、この暑さの中で60分は…… パス! と思ってコローを見終えると、うまい具合に「10分待ち」に。それくらいなら苦しゅうない、ということで、都美術館に向かいました。

(実は昨日は、「シルバーデイ」に当たっていたらしく、それで込んでいたようです。それはコローも同じ。)

フェルメールは、全部で30数点しかないというのが、まあなんというか一つの「ストーリー」として機能しているので、今回のように7点(だったかな?)も集まると、なんだか大騒ぎになるのですね。

わたしはフェルメールのことはなにも知らないので、ただ虚心で絵を見ただけなのですが…… まず、その幾何学的な印象の画面構成に面白さを感じました。(同時代の画家の中に、だまし絵を試みた人もいるそうなのですが、ああやっぱりねえ、という感じ。)それからもうひとつは、ややレンブラント風の光と影の対象、そして結果としての画面の輝き、とでも言えばいいのでしょうか。わざと「くすませる」コローの後に見ただけに、余計その印象が強まったかもしれません。まあたしかに、350年前の絵とは思えない、なんともいえない「近さ」を感じたのは事実です。

というわけで昨日は、足を棒のようにして帰ってきました。(地元のタリーズで飲んだ、カフェモカのうまかったこと!)ただ今回は「ダブルヘッダー」だったわけですが、同僚の先生たちの話をきいていると、4つ5つは当たり前! というノリなので、それに比べたらまだまだです。

でも、絵を見るのはやっぱり楽しいですね。自分ではまっっっったく描けないけれど、それでも好きになれるって、ちょっとフシギな気もしますね。