雨の日曜日。今日は一日外にも出ず、まあPCの前にいる時間が長かったです。
なんだか古い話が多くて恐縮ですが、今日は、国木田独歩の『武蔵野』のことを調べてみました。武蔵野、というと、そうですねえ、まあ吉祥寺とか、国分寺とか、あの辺を思い浮かべますよねえ。でも、独歩の言う「武蔵野」は、実は渋谷のこと。これはご存知の方もおおいでしょう。わたしも「渋谷」だということは知っていたんですが、今日は、じゃあ渋谷のどこなの? という感じで迫ってみました。
で、ネット上で発見したのが上の地図です。渋谷駅は、今よりかなり南にありますが、道玄坂のあたりとか、一応わかります。そして独歩の家は……
「まいにちフランス語」の収録は、NHKの中のスタジオで行なわれました。が、事実上この番組を取り仕切っているのは、NHKエデュケーショナルというグループ会社です。(「おかあさんといっしょ」なんかもここです。)で、なんの偶然か、実は独歩の家は、ほぼ現在のNHKエデュケーショナルがあるあたりなのです!(東急ハンズの下側の道を、駅と反対方向に2, 3分。)
で、この当時(明治29年)の渋谷は、畑と、川と、水車があり、遠く地平線が見渡せたというのです。地平線ですよ、渋谷で!
なんとか想像しようとするのですが、すぐに109やセンター街やパルコがよみがえって、なかなか地平線が思い浮かべられません。でもまあ、そういうものだったんですね。
国木田独歩なんていうと、文学史でしか出会わない、とおっしゃるあなた。岩波文庫の『東京の三十年』というエッセイ集の中の、「丘の上の家」を立ち読みしてください。当時の渋谷、そこに住んでいる「国木田君」が、とてもリアルに迫ってきます!