今日歌謡曲の歌詞を眺めていて思い出したんですが……
「あなたを愛してる」は、べつにフツーですよね? でも、「あなたを好き」はどうですか? 違和感ありませんか? わたしはあります。やっぱりここは、「あなたが好き」ですよね? これって、翻訳風日本語の影響なんでしょうけど、どうなんでしょう、若い世代は、OKなんでしょうか?
「あなたが好き」っていう時の「あなた」は、英語やフランス語で言えば「(直接)目的語」にあたります。中学校のころ、この「直接目的語」が出てきた時、日本語で「~を」になるもの、なんて説明された気もします。(もちろん今の中学では、「直接目的語」は出てこないのでしょうけど。)
もちろん、英語の先生方も、それが完璧な説明だなんて考えてはいなかったのは、想像に難くありません。この説明が不十分なのは、すぐに分かります。だって、「あなたが好き」がフツーなんですから。いきなり like でチンボツです!
じゃあいったい、「直接目的語」を日本語にする場合、「を」と「が」はどう使い分ければいいんでしょう? これはむしろ、日本語の性質を考えてるわけなんですが……
で、昔、留学生に日本語を教えてる先生とこの話題になり、彼によると、「可能動詞系」は基本「が」だ、というのです。
どれどれ。え~と、「~が読める」「~が聞える」「~が分かる」「~が見える」…… なるほど!
でさらに2人でしばらく考えましたが、結局「好き/嫌い系」と「可能動詞系」以外に思いつきませんでした。(よ~く探せば、まだ他にもあるかもしれません。)こういうことって、意外に本には書いてないんですよね。
(ちなみに、「~に」になる「直接目的語」、これはけっこうあります。「~に挨拶する saluer」とか、「~に同伴する accompagner」とか。)
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今日学校に行ったら、お手紙がきてました。Merci, リエさん! 2級目指して、courage !