2016年8月26日金曜日

『ステップフォード・ワイフ』

学生推薦の映画、

『ステップフォード・ワイフ』(1975)

を見てみました。
(原題は複数の wives 。)

https://www.youtube.com/watch?v=Y9WOMDsMy78

ステップフォードというのは、
コネチカットの架空の町。
そこに住む、ブルジョワの妻たちは、
みんな「完璧」です。
夫を崇め、家をきれいに保ち、
ケーキを焼き、アイロンをかけ、
子どもと遊び、
それ以外には何もしません!
まあ、ごく古いおバカな男たちにとっては、
「完璧」なんですね。
で、
NY から家族で越してきた若い母親、ジョアンナは、
その異常さに気づきます。
最初は自分と同じように感じていた友達も、
ある日から急に、
「完璧」になります。
ジョアンナは、次は自分に何かが起きるだろうと確信し……

このステップフォードという町には、
男性だけが入れる名門クラブがあります。
どうも、そこが怪しい。
となるとこれは、
ホモソーシャルとか、
ミソジニーとかいう単語が浮かんできます。
アメリカ映画には、
西部劇も含めて、
そういう系譜があるわけだし。
逆に言うとこの映画は、
この系譜の中での、
ニュータウン時代の表現だと言えるのかもしれません。
(ただ、みんなまりにブルジョワですけど。)

また男たちは、
古めかしい考えを体現するために、
最新の技術を使うわけですが、
ここには、ある皮肉な逆説が成立していることになるのでしょう。