おととい見た Loin des hommes を見て、
そういえば、見ずにきてしまった映画を思い出しました。
ブノワ・マジメル主演の、
『いのちの戦場 ――アルジェリア1959――』(2007)
(原題は L'Ennemi intime 『親しき敵』)
https://www.youtube.com/watch?v=Ma_1v8aMYIY
この戦争を、フランスが「戦争」として認めたのは、なんと1999年。
でもこれは、まぎれもなく戦争でした。
しかも、フランス軍による拷問、
(禁止されていた)ナパーム弾の使用、
一般人の虐殺、
など、完全なる戦争犯罪の宝庫です。
(独立派のFLN もまた、
ナパーム弾こそ持っていなかったものの、
一般人虐殺などを繰り返しました。)
これがヴェトナム戦争と違う点の一つは、
たとえばこうした映画などを通しての検証の量の差です。
ヴェトナム映画は、ほんとに多い。
でも、アルジェリア戦争がらみは、数えるほどです。
その意味では、作られる価値があったのだと思います。
ただ、Loin des hommes に比べると、
登場人物たちがわりと単純で、
良くも悪くも分かりやすいです。
途中、『ぼくたちのムッシュ・ラザール』で主演した、
フェラグが出てくるのですが、
彼の役は、第二次大戦にフランス兵として参戦し、
勲章までもらったアルジェリア人で、
しかも今は、独立側にいる、という設定です。
彼は、フランス兵たちに銃殺されそうになった時、
この勲章を取り出し、胸につけるのです……
やっぱり、戦争は、サイテーです。