『マリアンヌのフィアンセたち』という本を読み始めたら、
第1章で、
ジャン・ギャバンのことがみっちり語られていたので、
懐かしくなって、見てみました、
『大いなる幻影』(1937)
です。
監督はルノワール。
脚本はルノワール&シャルル・スパーク。
そう、シャルル・スパークの代表作でもありました。
https://www.youtube.com/watch?v=hctrYzVYmfM
まあ、あまりに有名な映画ですから、
いまさら付け加えることもほとんどありませんが、
やはり、ジャン・ギャバンが一緒に脱獄した男、
彼がユダヤ人(で金融ブルジョワの子息)であることは、
はっきり意識する必要があるのでしょう。
そしてもう1か所。
脱獄した二人が逃げ込んだ農家で、
ジャン・ギャバンが牛の世話をする際、
おじいちゃんの牛と同じ匂い云々、
と語る場面があるのですが、
この祖父――世代的に言えばパリコミューン世代――は、
農家の人だったことになります。
一方ギャバン自身は、パリを、そしてマキシムスよりビストロだ、
などと語り、都市(パリ)生活を送っていることが示されます。
つまり彼は、
どこかの時点でパリに出てきたワーキング・クラスであり、
それが、ちゃきちゃきのブルジョワ、ボアルデュー大尉との、
鋭いコントラストを作るわけです。
(『マリアンヌ~』でも、こうした視点が示されています。)
勉強になりました。
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