『ビガー・ザン・ライフ』(56年)
を見てみました。
監督はニコラス・レイです。
https://www.youtube.com/watch?v=5NvuvQ6pQIQ
両親と小学生の息子。
父親は小学校の教員で、
母親は専業主婦。
アメリカの郊外での平穏な暮らし。
そんなとき、父親に難病が発症するけれど、
奇跡の薬であっという間に克服。
ただしこの薬、精神錯乱という副作用があり……
この錯乱してゆく様子が、なかなか怖いですが、
映画としては、
主人公がかかる病気が問題なんでしょう。
それはまあ、「 big な男」なり「主人」なり「父親」なりでなければならないという、
強い抑圧の結果、と考えられるのでしょう。
幸福そうな家庭を作るという、一種の地獄に、
男たちは追い込まれていたのかもしれません。
そして妻も、この「幻想」を支えるのにためらいはありません。
彼女の誇りは「教員の妻であること」です。
カルト・ムーヴィーに入るようですが、
それが頷けるフィルムでした。