シネフィルの院生も「いい」と言っていたので、
きっといいのでしょう。
で、
映画館を予約しようとするんですが、
これがけっこう混んでいて、
好みの席がとれず今日まで来てしまいました。
しょうがないので、
ポン・ジュノ監督の別の作品でもということで見てみたのが、
『スノーピアサー』(2014)
舞台は2031年。
17年前に、
地球温暖化に対抗して散布した薬品によって、
「氷河期」に入ってしまった地球。
ここで生き延びているのは、
「スノーピアサー」という名の列車に乗り込んだ乗客だけ。
しかもこの列車のエンジンは永久機関で、
となると列車が世界の比喩で、
乗客が人類の比喩なのは明らかです。
で、その列車内では、
いわば極端な階級制が保持されていて、
いま、そこに革命が起ころうとしている、というお話。
ポン・ジュノ監督は、
この脚本にも関わっているんですが、
まあ正直に言えば、設定はムリがあり、
(原作があるようですが)
世界観は浅く、
そんな風になるはずはない、
の連発でした。
登場人物の誰一人、
丹念に内面を描かれるということもないし……。
おそらく、エンタメのつもりなんでしょうが、血しぶきも、おぞましい記憶も、
みんなあざいと感じてしまいました。