2020年1月25日土曜日

『スノーピアサー』

巷で話題の『パラサイト』。
シネフィルの院生も「いい」と言っていたので、
きっといいのでしょう。
で、
映画館を予約しようとするんですが、
これがけっこう混んでいて、
好みの席がとれず今日まで来てしまいました。
しょうがないので、
ポン・ジュノ監督の別の作品でもということで見てみたのが、

『スノーピアサー』(2014)

舞台は2031年。
17年前に、
地球温暖化に対抗して散布した薬品によって、
「氷河期」に入ってしまった地球。
ここで生き延びているのは、
「スノーピアサー」という名の列車に乗り込んだ乗客だけ。
しかもこの列車のエンジンは永久機関で、
となると列車が世界の比喩で、
乗客が人類の比喩なのは明らかです。
で、その列車内では、
いわば極端な階級制が保持されていて、
いま、そこに革命が起ころうとしている、というお話。

ポン・ジュノ監督は、
この脚本にも関わっているんですが、
まあ正直に言えば、
設定はムリがあり、
(原作があるようですが)
世界観は浅く、
そんな風になるはずはない、
の連発でした。
登場人物の誰一人、
丹念に内面を描かれるということもないし……。
おそらく、エンタメのつもりなんでしょうが、
血しぶきも、おぞましい記憶も、
みんなあざいと感じてしまいました。