2020年1月29日水曜日

Made in China

『最高の花婿』、

http://tomo-524.blogspot.com/2015/07/quest-ce-quon-fait-au-bon-dieu.html

この中で、
中国系の夫の役だったフレデリック・ショー、
アラブ系の夫の役だったメディ・サドゥーンが共演している、

Made in China    (2019)

を見てみました。
こんなタイトルですが、フランス映画です。

https://www.youtube.com/watch?v=9wRvIYYc_W8

舞台は、予想通りパリ13区の中華街。
『エキゾチック・パリ案内』で詳しく書いた地域で、
主人公の父親は、潮州系の寺院に通っていて、
しかもヴェトナム戦争をボートで逃れてきたと言っているので、
つまり、1970年代に、
ボート・ピープルとなってフランスに渡ってきた、
華僑の家族ということなのでしょう。
20代後半の主人公は第三世代で、
最後、第4世代にあたる赤ちゃんも生まれます。

物語自体は単純です。
10年前、進路を巡って父親と言い争いになり家出した主人公。
彼は、自分の意思を通し、写真家になっています。
で、ブルターニュ出身の彼女との間に、
赤ちゃんができたことをきっかけに、
自分のルーツについても考えるようになり、
恋人の強い勧めもあって、
父親との和解を試みます。が、
この父親がおそろしいほどの石頭。
ほんとは仲良くしたいのに、
息子を許すことができません。
ただそれでも、中国系の親戚たちや幼馴染が協力し、
最後は、関係が修復されていく、というお話です。

小ネタで面白いものはあったし、
パリ(おそらく郊外)の中国人墓地というものを初めて見たし、
おなじみの Steve Tran の顔も見られたし、
もちろんよく知っている場所でもあったので、
まあ楽しくは見ましたが、
あまり深さや屈折みたいなものは感じませんでした。

監督のジュリアン・アブラアムは、
La Cité rose と撮った人ですが、
作品としては、
そっちの方がよかった、かな。