好評につき(!)続行している大学院ゼミ、
今週はドキュメンタリー作品特集になりました。
見たのはこの3本。
『キョート、マイ・マザーズ・プレイス』(1991)
『娘は戦場で生まれた』(2020)
『物ブツ交換』(2018)
1本目は、大島渚が、
自分の母親の人生を、
「京都」という土地を通して振り返ってみせる作品です。
この母親は明治生まれで、
早くに夫を亡くし、
今風に言えばシングル・マザーとして、
大島監督を含む子どもたちを育てた人です。
わたしの印象としては、
いわばエッセイのようで、
一人の女性と、
その背後の時代と土地を透かして見せていると感じました。
2本目は、
シリア内戦を舞台にした作品。
いや、「舞台」なんて言うと、語弊があるかも。
そこは、紛れもなく戦場であり、
これはまさに、戦争をその内側から見つめた作品だからです。
見ている間ずっと、
胸が締め付けられるような感じでした。
アマプラで無料なので、オススメします。
来年度、学部のワールド映画ゼミでも使おうかと思っています。
3本目は短編で、舞台はジョージアの農村地帯です。
さまざまな商品を積み込んだトラックが、
その地方の村を順に巡り、
スカーフだのおもちゃだの靴だのを売って歩きます。
そしてそこでは通貨もないわけじゃないんですが、
むしろ多く使われるのは「ジャガイモ」です。
それが、より流通価値の高い「貨幣」なのです。
これはネトフリにあります。
これもおもしろいです。
言うまでもなく、
ドキュメンタリー作品もた~~くさんあります。
わたしはフィクションの方が好きなので、
それほど多くは見ていませんが、
今回は3本ともおもしろかったです。
(『物ブツ交換』だけは、もう何度か見てたんですが。)