今日見てみたのは、
『工作 黒金星と呼ばれた男』(2018)
です。
https://www.youtube.com/watch?v=9nUADUQccA0
1990年代、北朝鮮の核疑惑に関連して、
コードネーム「黒金星」である韓国のスパイが、
事業者を装って北朝鮮に入り込み、
核開発の情報を得ようとする、という物語です。
実話に基づいているそうです。
ただこれは、
娯楽的なスパイ映画であるというよりも、
「祖国愛」や「二人の人間の間の深い連帯」を描いていて、
秀逸でした。
スパイを演じるのは、ファン・ジョンミン。
そして北朝鮮側の窓口である高官が、イ・ソンミンです。
ファン・ジョンミンは、
ここでも何度か触れた通り、
安定した演技で安心して見ていられます。
そしてイ・ソンミンのほうですが、
彼は、わたしが見ただけでも、
『華麗なるリベンジ』、
『凍える牙』
『弁護人』
『生き残るための三つの取引』
などに出ていましたが、
今回の『工作』の彼が N.1 でした。
彼の代表作になるのでしょう。
物語の中で、
愛する「国家」のためと思って活動してきたスパイが、
ふと気づくのです、
自分がやってきたことは、
「国歌/祖国」のためではなく、
単に「政府・与党」に利用されていただけなのではないか、と。
単純なことなのですが、
国家 ≠ 政府、というのは、
見過ごされがちなことでもあるでしょう。
かなりよかったです。