「抗日映画」or「光復映画」と呼ばれる一群の作品が作られました。
今日見た
『密偵』(2016)
https://www.youtube.com/watch?v=6f171NPNRIs
は、そうした流れの中に置くこともできるものでした。
主演のソン・ガンホはさすがでした。
舞台は、1920年代、
日本占領下の京城(現ソウル)です。
ソン・ガンホが演じるのは、
通訳としての語学力と経験を活かし、
日本の警察の一員となり、
密偵として働いているイ・ジョンチュルです。
彼が、独立運動を行っている組織に潜入し、
ただ、その組織のボスは、
イ・ジョンチュルの民族の誇りに賭け、
彼に二重スパイになるように説得するのです……
カタルシスを狙った部分があり、
実際それは達成されて気持ちいいのですが、
その分、少しエンターテイメントに寄ってしまったかもしれません。
またこれは、ある種の「建国神話」なのでしょう。
そのためか、やや制作者と映画の距離が近い気もしました。
とはいえ、
見ていてかなり引き込まれる映画でした。
またソン・ガンホの演技は、
わたしが見た中でも指折りのもので、
素晴らしかったです。