2020年3月19日木曜日

脱北者

昨日見た『工作』の中では、
韓国の右派が「敵」としての北朝鮮を必要とし、
北朝鮮はまた、必ずしも親北派の大統領を望まない、
というような状況が描かれていました。
1990年代のことです。

今朝の朝日新聞には、
韓国にいる、3.4万人の脱北者が、
まともな仕事にも就けず孤立している、
という記事が出ていました。

https://www.asahi.com/articles/DA3S14408165.html

ここで紹介されていた一人は、
脱北して中国に渡り、
でもブローカーに騙され、
韓国系中国人に嫁として売られてしまい、
子どもをもうけ、
その後韓国に渡り、
やがて夫も合流し、二人目のこどももできたけれど、
いい仕事がないので夫が長男を連れて中国に戻ったあと、
次男と一緒に飢え死にした、
とのことでした。
ひどいです。

中国、と書いてありましたが、
これは延辺たりのことで、
韓国系中国人とは、いわゆる朝鮮族のことなんでしょう。

そして、こうした脱北者を韓国は支援しない。
それは、文大統領が、
北との関係をこじらせたくないこと、
支援を目当てに、
朝鮮族の移民が増えると困ること、
などが挙げられていました。
人々の間にも、
脱北者/朝鮮族への偏見があるようだし。

南北統一を願う人ももちろんいるでしょうが、
そうでない人もいて、
不思議なのは、
どちらも、大統領の対応を支持し得るという点です。
もちろん別々の理由からですが。

ただ、
いろいろあるでしょうが、
韓国のような豊かな国で、
飢え死にはまずい。
そこは、政治以前の問題なので、
やはり対応すべきだとわたしは思います。