セシル・ドゥ・フランスは好きな女優の一人ですが、
彼女が主演し、
オドレ・ラミーとヨランダ・モローとトリオを組む物語、
Rebelles (2019)
を見てみました。
https://www.youtube.com/watch?v=R4aZh0VNI2g
『反抗する女たち』の、痛快な物語です。
B級なんでしょうけど、
なかなかブラックで、
皮肉な笑いもあり、
なによりジャンル映画をからかう感じが、
おもしろかったです。
パ=ド=カレの、3人の中年女性たち。
サンドラは、15年前の「ミス・北パ=ド=カレ」ですが、
南仏で食い詰めて、
トレーラーで暮らす母親の元に戻ってきます。
お金も仕事もなく、でも妊娠しているのです。
で、面接を受け、
魚の缶詰工場で働き始めます。
そしてその職場で、二人の女性と知り合います。
まずはナディーヌ。
シングル・マザーで、
ちょっとした麻薬が手放せず、
クルマの修理代もない状態です。
(彼女は、実は昔のサンドラを知っています。)
そしてマリリン。
夫も息子二人も働かず、
彼女が一家の家計を支えていますが、
家賃をずいぶん滞納しています。
要は、3人ともお金がない。
ある日、終業後の工場の掃除を言いつけられた3人。
でもそれは主任が、
サンドラをレイプするためでした。
「反抗的な」サンドラは、もちろんそんなことはさせません。
で、まあイロイロあって、
結局主任は死んでしまいます、バッグに大金を残して。
3人は、この金を山分けして、
主任の死体を始末します。
工場の機械にかけて、50個の缶詰にして!
……これはまだ話の発端で、
ココから、麻薬組織だのイケメン悪徳刑事だのが入り乱れてゆきます。
でも、
映画そのものは落ち着いていて、
それやっぱり、
セシル・ドゥ・フランスの、
堂々とした振る舞いが大きいのでしょう。
今フランス語映画で「強い女」と言ったら、
おそらく彼女が一番でしょうね。