2020年2月1日土曜日

La Lutte des classes

ずっと注目している監督の一人、ミッシェル・ルクレール。
ここしばらくの彼の作品は、

2006    J'invente rien
http://tomo-524.blogspot.com/search?q=J%27invente+rien

2010    『戦争より愛のカンケイ』
http://tomo-524.blogspot.com/2012/05/blog-post_26.html

2012    Télé Gaucho
http://tomo-524.blogspot.com/search?q=Gaucho

2015    La Vie très privée de Monsieur Slim
http://tomo-524.blogspot.com/search?q=%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%82%88%E3%82%8A%E6%84%9B%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%82%A4

2019    La Lutte des classes

この中で、唯一見てなかった最新作、

La Lutte des classes   (2019)

を、ついに見ました。

https://www.youtube.com/watch?v=n_DJtZ3qKi0

レイラ・ベクティとルクレール監督の組み合わせで、
脚本もバヤ・カスミだし、
しかもタイトルが『階級闘争』ですから、
これはかなり期待していたんですが……

舞台はルクレール監督お馴染みのバニョレ。
(主人公たちの家、見つけました。
11 rue Thérèse です。
近くに Bonzini もあります。)
中心にいるのは四人家族。
女性はソフィア・ベルカセム。
アラブ系の弁護士です。
(もちろん誰もが、
ナジャット・ヴァロー=ベルカセムを思い出すでしょう。)
Pacs のパートナーは、ポール・クレマン。
もとパンク・ロック・グループでドラマーでしたが、
今はフリーターのようです。
二人の長女がマノン。
そして息子のココ(コランタン)は小学生です。

もっとも大きなストーリーを形成するのは、
ココと同級生たちの関係です。
喧嘩、仲間外れ、いじめ……。
ココは公立のジャン・ジョレス小学校に通っているのですが、
両親の友人たちはみんな、
その教育の質の低さを嫌って
(移民が多いから、とは決して言わず)
子どもを私立に通わせます。が、
バニョレ育ちのソフィアは、
公立で問題ない、
私立は共和国の理念に反する、と思っているし、
無神論者でパンクで左翼のポールは、
金持ちの白人は好きじゃないのです。
でも、そこは人の親。
ココがいじめられると、考えないわけにはいきません……

まだ見終わったばかりでよくわからないのですが、
見始めてすぐに、
なんとなく乗れない感じがありました。
多分、時代遅れのパンクロッカーがピンとこないのと、
彼と弁護士というカップルの不自然さが、
その理由なのでしょう。

もちろん、小ネタやちょっとしたセリフには、
気の利いたものもいくつかありました。
でもやはり、散漫な印象はぬぐえませんでした。
ちょっと、題材を広げ過ぎたように思います。
次に期待しましょう。