2022年3月3日木曜日

『パリのスキャンダル』

フランスの有名犯罪者と言えば、
どうでしょう、
最初に思い出すのはジャック・メスリーヌ(メリーヌ)ですが、
古いところでは、
フランソワ・ヴィドックも忘れられません。
彼は、革命期を跨いで生き、
数え切れない犯罪を犯したあげく、
その経験を生かして(!)、
警察幹部になった人物です。

2001年に公開された

『ヴィドック』

は、ジェラール・ドパルデュー主演で、
当時、何度か授業で見せたりもしました。
(今思うと、その選択? という気もします。
当時の学生諸君、すみません!)

で、
このヴィドックを主人公に据えた別の映画もあります。
あのダクラス・サークの、

『パリのスキャンダル』(1946)

です。
今日は、これを見てみました。
学生時代に見たはずですが、
ひとかけらも記憶がなく、
DVDを買っておいたのでした。
が!
なんとYouTube に全編版がありました。


そう、英語なんですね、
おもにパリでの話なんですが。
ヴィドックが、まさに、
警察署長に起用される流れを描いています。

印象深いのは、
本筋とは別の箇所。
実は、ヴィドックの前任者の美貌の妻は、
よりによってヴィドックを愛してしまうのですが、
それを疑った夫は、
いくつもの積み上げた鳥籠を背中に背負い、
そんな変装で妻を監視します。
そしてそのあげく、
ヴィドックと待ち合わせしていたことを知り、
彼女に発砲してしまいます、鳥籠を背負ったままで!
ここは、シュールでした。

映画、切りがありませんね。