ついに大統領にまで上り詰めた女性、クレア。
そのキャラクターは特異で新しい、
と昨日書きましたが、
彼女が「愛」と無縁だったわけではありません。
劇中、彼女は、
夫以外の「恋人」を持つ時期があります。
一人は写真家で、
もう一人は作家です。
そう、政治とは違う世界にいて、
クレアの中に、「野心」以外のものを見出してくれる人です。
ただそうは言っても、
それは単純な「やさしさ」だとか「献身」だとかではないんですが。
なんならそれは、
いわゆる「野心」などを遙かに凌ぐ、
もっとドロドロで煮えたぎるエネルギーかもしれません。
ただこの二人の「恋人」も、
クレアにとって「かけがいがない」存在ではないのです。
たしかに「癒やし」ではあったでしょう。
けれども、
彼らがクレアの邪魔になると、
彼女はほとんどためらいなく彼らを「排除」するのです。
それもかなり冷酷な方法で。
キャラクターとしてのクレアの魅力は、
この矛盾にあるのでしょう。
もちろん、
演じるロビン・ライトの美貌もありますが。
秘めた激情と、
何を言われても微笑んで突き放すクールさと、
それにマッチした明晰な知性と、
男性社会に対する深い倦怠と、
奔放に性を楽しむ姿と。
ロビン・ライトは、
とても多くの映画に出ていますが、
ここで取り上げたものでいえば、
←あのセリフを言う、アメリカ人調査員です。
←主人公の叔母です。
そう、『マネーボール』にも出てるようなんですが、
これ、見てません。
見てみましょうか。