昨日見た『オーケストラ・クラス』に出ていたスリマン・ダジ。
彼の顔を見たら懐かしくなり、
もっと見たくなりました。
で、出演作を確認していると、中に、
ジム・ジャームッシュの、
『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』(2013)
があるのを発見。
これは見逃していたやつです。
さっそく見てみました。
https://www.youtube.com/watch?v=B0gJszAzrSE
舞台はタンジールとデトロイト。
この離れた2カ所に住むアダムとイヴは、
もう何百年も生きていきた吸血鬼です。
そしてイヴが、
久しぶりに夫アダムを訪れるとことから、
物語は始まります。
彼らは吸血鬼なので、
この21世紀においては21世紀らしいやり方で、
血を調達しなくてはなりません。
で彼らは、彼らが「ゾンビ」と呼ぶ「人間」を利用して、
血の入手を図るわけです。
が、87年ぶりに姿を見せたイヴの妹は、
絵にかいたようなトラブルメーカーで、
彼らはデトロイトを去ることになり……
おそらく、もう言われつくしたことだと思いますが、
主人公二人はとてもいい雰囲気。
またカメラ、衣装、美術、どれも繊細でスタイルがあり、
少な目のセリフもいい感じで、
見ていて飽きません。
そしてこのタイトル。
かつて吸血鬼は多くいたけれど、
このアダムとイヴだけが生き残る、
ということなんでしょうか。
魅かれるタイトルです。
そうそう、スリマン・ダジですが、
彼はタンジールのカフェ Les Mille et une nuits の主人でした。
いつもの屈折した苦みではなく、
むしろ純粋さを示すような役どころでした。
こういう映画も、いいですね。