マリー=カスティーユ・マンシオン=シャールは、
監督としても脚本家としても、
注目している一人です。
彼女の前作は、とてもよかった。
http://tomo-524.blogspot.com/2017/07/le-ciel-attendra.html
で、
なんと今度の新作は、日本でも公開されました。
これです。
『パリの家族たち』(2018)
(原題は La fête des mères、
つまり「母の日」です。)
https://www.youtube.com/watch?v=kbDc5WaPdS8
パリを舞台に、
さまざまな母親が登場します。
赤ちゃんを産んだばかりの大統領、
その大統領の母親、
その母親がベビーシッターをしている家の母子、
その母親と彼女の母親、
そしてアジア系の街娼もまた母親です。
メインになる物語は一応あるのですが、
実際は、多くのエピソード集のような印象です。
そしてこれはわたしが期待しすぎたせいかもしれませんが、
あまりおもしろいとは感じませんでした。
一人街娼の彼女を除いては、
ほとんど全員がブルジョワだし、
要は「母親と言う地獄」を描きつつ、
でも、突き放し切れることはできない、
という状況を描くのですが、
その気持ちの揺らぎがピンときませんでした。
もちろん、分かりはするのですが。
せっかくのオドレ・フルロも、
クロティルド・クロも、
そういうわけで、あまり冴えませんでした。
次作に期待したいと思います。