『サンティネル』(2021)
を見てみました。
シリアで過酷な戦闘を経験し、
精神にダメージを受けたクララ。
彼女はフランスに帰還すると、
母親と妹のいるニースに配属されます。
そこで、「サンティネル」をやれ、というわけです。
sentinelle は、「歩哨」。
パリなどでも、軍服に身を包み、
マシンガン(?)を携え、
数人一組で練り歩く彼らの姿を目にします。
シャトレでも、シナゴーグ近辺でも。
ただ、
シリア帰りの彼女にとっては、
なぜわたしが? という仕事でもあるようなんですが。
そしてある時、
彼女は妹のナターシャに誘われナイト・クラブに出かけます。
(そう、クララもナターシャもロシア系フランス人なのです。)
姉はそこで、ある女性と出会い、
一夜を共にします。
一方妹は、羽振りのよさそうなロシア人たちに合流し、
一晩連絡がありませんでした。
そして、その午後、
傷ついたナターシャが病院に救急さんそうされたという連絡が入ります。
もちろん、警察は動き始めます。が、
その無力さを知ったクララは、
復讐のための行動を開始するのです……
と、
つい長々と書いてしまいましたが、
それくらい、わかりやすい、見慣れたストーリーです。
この映画は、
復讐ものであり、
軍人のトラウマものであり、
姉妹ものであり、
スーパー・ウーマンものであり、
(これは珍しい)ロシア系フランス人ものでもあります。
そう、ニースもの(?)でもありますね。
ただ、残念ながら、
このうちどれひとつも、
A評価には至っていない印象です。
最後まですんなり見られるし、
アクション・シーンは悪くないと思いますが……
クララを演じたオルガ・キュリレンコは、
ウクライナ系で、2001年にはフランス国籍も取得。
007 でボンド・ガールを演じたこともあり、
『パリ、ジュテーム』の「マドレーヌ界隈」では、
吸血鬼を演じてもいました。
そして妹を演じたマリリン・リマは、
最近見たこの映画で人魚でした。
パリの人魚は、ニースにいました!