2021年9月5日日曜日

Battle Cry of Freedom/There is Power in a Union

昨日見た『ソルジャー・ブルー』のエンディングでは、
この曲が流れます。

Battle Cry of Freedom

日本で「自由の喊声」と呼ばれるこの曲は、
南北戦争中の1862年に作られ、
北軍の愛国歌として有名になったようです。
そして1864年には、
大統領選挙に立ったリンカーンが、
選挙運動中に使ったということです。(←以上、英語版wiki)
それほど人気があったわけですね。

で……

なぜこの曲のことを調べようと思ったかと言えば、
これと同じメロディーが、
『パレードへようこそ』のエンディングでも流れるからなんです。
なぜ、(残虐な)北軍が意気揚々と歌うこの曲が、
ゲイ・パレードでも歌われるのか?
変ですよねえ。

『パレードへ』のほうで使われているのは、これです。

There is Power in a Union
(←かっこいいですね。)

同じメロディー、です。
でも実はそれは当たり前なんです。
というのは……

この、労働者の団結を高く掲げる歌は、
1913年、Joe Hill によって作詞されました。
ただしメロディーは、Lewis Jones が1899年に作曲した、
この曲のそれを使い回していました。

There is Power in the Blood

そして時代は下り1986年、
Billy Bragg が、
そのサード・アルバムにThere is Power in a Unionを収録することになったとき、
歌詞を少し変え、
メロディーは別の曲のものを使うことにしました。
そして選ばれたのが、
Battle Cry of Freedomだったのです。

あまりに違う状況に、
同じメロディーが流れるのは、
こういういきさつがあったからなんですね。