『ギャングランド』(2021)
一気に見てしまいました。
原題は
Braqueures=braquer「(銃口などを)向ける、武器で襲う」ものたち
です。
舞台はブリュッセルと、アンヴェールの港。
アンヴェール(仏)=アルトウェルペン(蘭)=アントワープ(英) です。
エンタメとしては十分おもしろかったです。
物語を構成するブロックは3つあって、
それらが絡まるようにして展開します。
ブロック1は、ブリュッセルのワカモノたち。
その中には、アフリカ系とコーカソイド系のレスビアンのカップル、
リアナとシャイネーズもいて、
彼女らは、ある種の美人局で小遣い稼ぎをしています。
ブロック2は、4人組の強盗団。
彼らは一仕事片付けたところです。
で、彼らのリーダー(サミ・ブアジラ)は、
シャイネーズの叔父に当たります。
ブロック3は複雑です。
麻薬取引に関わる大きな組織なのですが、
中では、血の問題も絡んで、
さまざまな駆け引きも進んでいます。
そしてある日、
レスビアンの二人がいつもの仕事をし、
客のバッグを盗んできてみると、
なんと、中から大量の麻薬が。
この客は、ブロック3の組織と連帯関係にあるグループの一員で……
というのが物語の発端。
ワカモノたちは、
この麻薬を自分たちで金に換えようとして、
組織に追われることになるわけです。
おもしろいのは、
すべてのブロックにアラブ色が入っていること。
ブロック2のリーダーもそうですが、
なんといってもブロック3は、
基本全員アラブ系です。
(おそらくモロッコ系。)
そしてブロック1については、アフリカ系の子が多く、
シャイネーズはアラブ系ですが、
見た目はコーカソイド系だと言えるでしょう。
また、上にも書きましたが、
アフリカ系とアラブ系の若いレスビアン・カップルが、
物語の発端を作ったのも、
単純ですが新鮮でした。
ブロック3の中心人物を演じたナビア・アッカリは印象的でした。
調べると、これらにも出てるようです。
ちょっと、記憶にないんですが!
また、シャイネーズ役のソフィア・ルサーフルは、
『奇跡の教室』や『レ・ミゼラブル』にも出ていたようですが、
こちらもすぐには思い出せません。
また、脚本に加わっているHAMID HLIOUAは、
The Eddy の脚本にも参加していたんですね。