2021年9月19日日曜日

『バック・ノール』

またもネトフリ散歩中に見つけた、
というか本当は、
画面を開いたら最初に出てきたんですが、
フランス映画を見てみました。

『バック・ノール』(2020)

オリジナル・タイトルは、そのまま Bac Nord。
Bac とは、

brigades anti-criminalité

のことで、
トータルでは「犯罪対策部隊・北部地区担当」となるのでしょう。
ジル・ルルーシュ、
フランソワ・シヴィル、
アデル・エグザルホプロス、
などが出演しています。
アデルの警官役は初めて見ました。


この映画、冒頭で、
実話に基づいたフィクションだ、
という(よくある)断りが入るのですが、
それプラス、
この映画の意図は裁判に影響を与えることではない、
とまで入っています。
実は、この映画が公開される予定だったタイミングが、
判決の数ヶ月前だったようです。
(実際は、コロナで延期。)

舞台はマルセイユ。
3人チームだった捜査班は、あるとき、
大きなヤマを任せられます。
ただしそれを解決するには、
「情報源」からの情報がどうしても必要です。
3人のうちの1人、アントワーヌ(F・シヴィル)は、
彼の情報源であるアラブ系の少女から、
重要情報を流してくれる約束を取り付けます。
そしてその交換条件は、
麻薬5キロ。
そして、作戦は上手くいったかに見えたのですが……

前半は、警察と麻薬組織の、
きわめてリアルな攻防。
ドキュメンタリーのようでさえあり、
これを思い出しました。


そして後半は、打って変わって、
警察の、内部調査官と、
疑われた刑事たちの対立を描きます。
アントワーヌは、
「情報源」の名を明かすことを強要されるのですが……
もっとも印象的なセリフは、
 est mon chien ?
かな?
(でそれは、どんな文脈かというと……)

映画が2つに分かれてはいますが、
それはたしかに繋がってもいます。
俳優たちは生き生きしていて、
やっぱり、見ないという手はなかったですね。