宮本常一について書かれた章があります。
彼は父親から、
いくつかの旅についてのアドヴァイスを受けているのですが、
その中の一つに、
こんなのがあります。
新しい土地にいったら、必ず高いところに上がってみよ。
そして山の上で目をひいたものがあったら、
そこへは必ずいってみることだ。
この言葉を管さんから聞いたのは、
2009年5月、
大連旅行中のことでした。
どこにいこうか?
と相談していたとき、
山の天辺にあるTV塔を指さし、
あそこに行こう、
と管さんは言い、
そして、塔の展望室で、
「モスクワまで5000km」
なんて表示を見ているとき、
管さんは言ったのでした、
宮本常一がさあ……
知識は、こんな風に、生きられているわけですね。
そしてこの旅行の半年後、
『本は読めないものだから心配するな』
が刊行されたのでした。