2022年度、授業開始しました。
月、火、水、と、
担当するすべての授業を一回りして、
まあどんな雰囲気か確認できたので、
なんというか、落ち着きました。
すでにそれぞれの授業の「内容」に踏み込んでいますが、
来週からはより「ふつう」の授業になります。
がんばっていきましょう!
で、
水曜に移動した大学院のゼミ、
初回は、
『リービング・ラスベガス』(1995)
を見ました。
院生の一人が、ニコラス・ケイジ特集をしているが、
まだこれは見てないというので、
それなら、となったのでした。
でもなぜ、それなら、なのかというと、
わたしにとってのニコラス・ケイジは、
この映画だからです。
昔見て「いい」と思った映画を見るのは、
少し怖さがあります。
というのも、何本かは、
ぜんぜんおもしろくない!
と感じてしまったことがあるからです。
(『冒険者』がその筆頭。)
でも今回は、杞憂に終わりました。
『リービング・ラスベガス』、
なかなかよかったです。
酒に溺れ、妻子が去り、
職も失った男、ベン。
彼は、飲み続けて死ぬことを願い、
ラスベガスに向かいます。
そこで出会ったのが、娼婦のサラ。
深い孤独を抱え込んだ彼女は、
なぜかベンに心を開かされるのです。
墜ちてゆく物語です。
タナトスが、タナトスとして輝きます。
この墜ちてゆく過程は、もちろん現実には、
もっと悲惨で、もっと過酷で、もっと汚らしいはずです。
それを差し引いても、
墜ちてゆく男も、
それを見届ける女も、
なかなかよかったです。
こういう映画が好きなところは、
変わらないのねえ、と思ったのでした。