かなり昔ですが、
けっこうたくさん見ました。
で、院のゼミの2本目は、
『吾輩はカモである』(1933)
です。
2つの国があり、
その一方の首相にグルーチョが就任し、
まあいつも通りの破壊的な言動を繰り出せば、
そこにもう一方の国から、スパイ二人(チコとハーポ)が送り込まれます。
グルーチョの弱みを探り、
その国を乗っ取ろうというわけです。
ところが!
グルーチョはこのスパイたちを気に入り、
要職に就けると言い出します。
で、結局……
2つの国は戦争(!)を始めるのでした。
1933といえば、
もうナチが台頭し始めている時期で、
この映画には、
開戦に向かう無駄にマッチョな体質を、
これでもかとおちょくっています。
ただ、それに限らず、
とにかく手当たり次第破壊するので、
もう、国歌の話しなのに、
全体の雰囲気はかなりアナーキーです。
いわゆる「人情」のほうに逃げずに、
ここまで破壊的なのは、
さすがと言うべきなのでしょう。