というわけで今日は、
『雀』(1926)
を見ました。
メアリー・ピックフォードの代表作とされている作品で、
33歳の彼女が、13歳の少女を演じています。
サイレント映画です。
これは、現代風にいえば、
人身売買と誘拐の物語です。が、
全体のトーンはいかにも「お話」的で、
現実的な厳しさはほとんどありません。
孤児たちを集め、彼らを売ることで儲けを企む夫婦。
彼らの農場は、底なし沼に囲まれていて、
子どもたちは容易に逃げ出せません。
また同時に、この夫婦の夫は、
ある誘拐を請け負います。
富豪の赤ん坊です。
で、
自分たちに大きな危険が迫っていることを察知した孤児たちは、
リーダーである少女モリー(メアリー)のもと、
ついに農園を逃げ出します。
底なし沼はなんとか切り抜けたものの、
その後の森には、
ワニのいる水辺が待っていました……
解説の淀川さんによると、
この映画、「ディズニーの教科書」なんだそうです。
そう思ってみると、たしかに、
前半のコミカルな喧嘩
(投げたものが顔に当たると、真っ黒になる)
とか、
後半の逃走劇の中の、
ワニがうようよいる中、
木の枝を伝って逃げていくとか、
たしかにすごくディズニー的なのでした。
院生が指摘したのは、
誘拐された赤ん坊が、
その他の仲間と無事帰還するという構成は、
『101匹ワンチャン』を思わせる、とのことでした。
この映画初めて見たのですが、
ほんとにまだまだ勉強すべきことが多いのを痛感しました。