2022年4月27日水曜日

『雀』

今年の大学院ゼミは水曜日。
というわけで今日は、

『雀』(1926)

を見ました。
メアリー・ピックフォードの代表作とされている作品で、
33歳の彼女が、13歳の少女を演じています。
サイレント映画です。


これは、現代風にいえば、
人身売買と誘拐の物語です。が、
全体のトーンはいかにも「お話」的で、
現実的な厳しさはほとんどありません。
孤児たちを集め、彼らを売ることで儲けを企む夫婦。
彼らの農場は、底なし沼に囲まれていて、
子どもたちは容易に逃げ出せません。
また同時に、この夫婦の夫は、
ある誘拐を請け負います。
富豪の赤ん坊です。
で、
自分たちに大きな危険が迫っていることを察知した孤児たちは、
リーダーである少女モリー(メアリー)のもと、
ついに農園を逃げ出します。
底なし沼はなんとか切り抜けたものの、
その後の森には、
ワニのいる水辺が待っていました……

解説の淀川さんによると、
この映画、「ディズニーの教科書」なんだそうです。
そう思ってみると、たしかに、
前半のコミカルな喧嘩
(投げたものが顔に当たると、真っ黒になる)
とか、
後半の逃走劇の中の、
ワニがうようよいる中、
木の枝を伝って逃げていくとか、
たしかにすごくディズニー的なのでした。
院生が指摘したのは、
誘拐された赤ん坊が、
その他の仲間と無事帰還するという構成は、
『101匹ワンチャン』を思わせる、とのことでした。

この映画初めて見たのですが、
ほんとにまだまだ勉強すべきことが多いのを痛感しました。