(テーマではないので当然なんですが)
アイヒマン拉致の実行過程を、
ごく簡単にしか描いていいなかったので、
そこが見たくて、これを選びました。
『オペレーション・フィナーレ』(2017)
もちろん、すべてが史実通りだと思っているわけではありませんが。
この映画にも、冒頭近く、
フリッツ・バウアーが登場します。
彼は、あっという間にモサドに追い返されますが、
それでも、もし彼の情報が本当だったら……
という恐れから、
(昨日の作品では、
成功した場合の示威効果を考えて)
オペレーションが始まります。
予想通り、実行は簡単なものではありませんでした。
それは(一応)分かったのですが、
この映画の肝は、むしろ、
彼を捕らえた後、アルゼンチン出国までの10日間の、
主人公とアイヒマンの「交流」にあるようです。
このあたりな、なかなか緊張感があってよかったです。
そしてそのシークエンスにおいて浮かび上がってくるのは、
まさに「凡庸な悪」なのです。
ちなみに、モサドのメンバーの中に、
メラニー・ロランがいました。
まあ、アメリカ映画あるあるですが、
フランス人であるメラニーが、
イスラエル人として英語を話しています。
違和感がないと言えば、嘘になりますね。