2021年8月29日日曜日

『オペレーション・フィナーレ』

昨日見たアイヒマンに関する2本が、
(テーマではないので当然なんですが)
アイヒマン拉致の実行過程を、
ごく簡単にしか描いていいなかったので、
そこが見たくて、これを選びました。

『オペレーション・フィナーレ』(2017)

もちろん、すべてが史実通りだと思っているわけではありませんが。


この映画にも、冒頭近く、
フリッツ・バウアーが登場します。
彼は、あっという間にモサドに追い返されますが、
それでも、もし彼の情報が本当だったら……
という恐れから、
(昨日の作品では、
成功した場合の示威効果を考えて)
オペレーションが始まります。

予想通り、実行は簡単なものではありませんでした。
それは(一応)分かったのですが、
この映画の肝は、むしろ、
彼を捕らえた後、アルゼンチン出国までの10日間の、
主人公とアイヒマンの「交流」にあるようです。
このあたりな、なかなか緊張感があってよかったです。
そしてそのシークエンスにおいて浮かび上がってくるのは、
まさに「凡庸な悪」なのです。


ちなみに、モサドのメンバーの中に、
メラニー・ロランがいました。
まあ、アメリカ映画あるあるですが、
フランス人であるメラニーが、
イスラエル人として英語を話しています。
違和感がないと言えば、嘘になりますね。