2021年8月9日月曜日

『5時から7時までのクレオ』

今日もまたアマプラ内散策中に、
そういえば昨日は右岸派を見たから、
今日は左岸派でも見てみるか、
という軽いノリで見始めたのが、

『5時から7時までのクレオ』(1962)

です。
アニェス・ヴァルダ監督の作品で、
クレオという女性の、
まさに5時から7時までを描いています。


パリ。
若くてきれいなクレオは新進の歌手。
でも、今日は、7時に、
医師から検査の結果を告げられることになっていて、
彼女はガンじゃないかと心配しています。
で、
落ち着かない気持ちのまま、
それでもショッピングで少し元気になったり、
愛人と話したり、
仕事仲間と次の作品の打ち合わせをしたり、
一人で散歩したりします。
そしてやがて、7時が近づき……
という、すごくシンプルなお話。

見ている間、
おもしろくないと思ったり、
ちょっとおもしろいと思ったり、
パリの街並みがきれいだと思ったり……
揺れました。
で今も、なんとなく評価が定まらない感じ。
この時代らしいペダンティックなところは鼻につくし
(といってもこれは、
昨日の『柔らかい肌』のほうがひどかったですが)、
モノローグの入り方も不自然だし。
ただ、単純に言って、
アルジェリアの戦線が意識されているのは、
クレオが死を恐れているのと見合っていてよかったし、
クレオはなかなかきれいで、
パリの街中でも浮いているくらいですがそれもよかったし。
でもこの映画の場合は、
もう何日か経っても、
結局評価は曖昧なままという気がします。

クレオを演じたコリーヌ・マルシャン。
実は今調べて気づいたんですが、
この映画に出ていました。


主人公シモンの母親役です。
(だとすると、シモンを演じたカド・メラッドはアラブ系なので、
彼女の夫もアラブ系だということになります。)
ただ残念ながら、よく覚えていません!
DVD(La Mélodie)を見つけ出して、確認したいと思います。