そういえば昨日は右岸派を見たから、
今日は左岸派でも見てみるか、
という軽いノリで見始めたのが、
『5時から7時までのクレオ』(1962)
です。
アニェス・ヴァルダ監督の作品で、
クレオという女性の、
まさに5時から7時までを描いています。
パリ。
若くてきれいなクレオは新進の歌手。
でも、今日は、7時に、
医師から検査の結果を告げられることになっていて、
彼女はガンじゃないかと心配しています。
で、
落ち着かない気持ちのまま、
それでもショッピングで少し元気になったり、
愛人と話したり、
仕事仲間と次の作品の打ち合わせをしたり、
一人で散歩したりします。
そしてやがて、7時が近づき……
という、すごくシンプルなお話。
見ている間、
おもしろくないと思ったり、
ちょっとおもしろいと思ったり、
パリの街並みがきれいだと思ったり……
揺れました。
で今も、なんとなく評価が定まらない感じ。
この時代らしいペダンティックなところは鼻につくし
(といってもこれは、
昨日の『柔らかい肌』のほうがひどかったですが)、
モノローグの入り方も不自然だし。
ただ、単純に言って、
アルジェリアの戦線が意識されているのは、
クレオが死を恐れているのと見合っていてよかったし、
クレオはなかなかきれいで、
パリの街中でも浮いているくらいですがそれもよかったし。
でもこの映画の場合は、
もう何日か経っても、
結局評価は曖昧なままという気がします。
クレオを演じたコリーヌ・マルシャン。
実は今調べて気づいたんですが、
この映画に出ていました。
主人公シモンの母親役です。
(だとすると、シモンを演じたカド・メラッドはアラブ系なので、
彼女の夫もアラブ系だということになります。)
ただ残念ながら、よく覚えていません!
DVD(La Mélodie)を見つけ出して、確認したいと思います。