ふと目にとまったリュック・ベッソンの監督・製作の映画、
『アナ』(2019)
を見てみました。
完全にエンタメです。
物語の構図は、『ニキータ』にそっくり。
未来が閉ざされたジャンキーの若い女性が、
鍛えられて超有能なスナイパーとなり、
国家の秘密組織のために働くも、
やがて、その仕事を辞める決意をする……
ということです。
まあ、自己模倣と言われても仕方ないところです。
ただ、おもしろくないのか? と言われれば、
それなりにおもしろいのです。
この『アナ』の場合は、
たしかに一ひねりは加わっているし、
ヒロインはカッコイイし、
見ていて退屈はしません。
ただ今回は、
『ニキータ』にはなかった(と記憶しています)、
時間の操作(フラッシュ・バックやフラッシュ・フォワード)が何度もあり、
それでたしかにエンタメ性は高まっているのですが、
その代わり「映画」は壊れていきます。
今の若い世代にはピンと来ないかもしれません。
が、わたしたちはベッソンたち、
つまりいわゆる「BBC」とは同世代で、
彼が関わった主要作品はずっと見てきました。
個人的に印象深いのは、まず『ニキータ』(1990)。
これは何度か、シナリオの一部を授業で使いました。
(アンヌ・パリローについては、
『ギャングスター』も記憶に残っています。
『チャオ・パンタン』のリシャール・アンコニナが主演でした。)
それから『ヤマカシ』と『タクシー2』。
これらは、授業の息抜き(?)で見せたことがあります。
(そう、以前は、年に1,2本、授業で映画を見せる余裕がありました。
なぜ今はないんでしょう……?)
特に『タクシー2』は、
主役のサミー・ナセリがベルベル系アルジェリア人(kabyle)で、
その彼の恋人が、
アルジェリア戦争を戦った軍人の娘であるという、
なかなかあざとい設定が好きでした。
ちなみに、彼も彼の兄であるビビ・ナセリも、
眼はきれいなブルーです。
そろそろ授業開始が近づいてきました。
そろそろレポート読み始めないと!